第24章 旅立ち
私はベッドから下り、侑君の胸に飛び込んだ。
「うん、23時57分。改めてお誕生日おめでとう。」
侑君が頭上でフッと笑い、私の背中に腕を回した。
侑「これはともみちゃんを貰って良いって事やろ?」
「ちっ、ちがう、、そうじゃなくて。おめでとうのハグだよ。」
侑「えー、、今めっちゃ期待してもうたわ。」
侑君は不貞腐れたように口を尖らせたけど、顔を上げた私と視線が交わると、チュッチュとおでこやほっぺ、瞼に軽いキスを落とした。
・・今日は流されちゃいけないのに…。
心地良いような、くすぐったいような感触に思わず目を閉じてしまう。
次に耳たぶを唇で挟まれたところで慌てて侑君を止めた。
「ちょ、ちょっと待って?侑君にプレゼント渡したくて…」
侑「・・せやからプレゼントはともみちゃんがエエって、、」
侑君が耳元で囁き、その甘い吐息に身体がピクッと反応してしまう。
ダメダメ…‼︎
私はパーカーのポケットに手を入れ、中に忍ばせでおいた包みを取り出し、ぐいっと侑君の胸に押し付けた。