第23章 スポーツの秋。
ひょこっと顔を覗き込んできたのは華ちゃんだ。
「あれ、華ちゃんも出るの⁈」
華「ハイ!私4走目です。原先輩は?」
「えっ?私も4走目だよ?一緒だね、凄い偶然!」
華「えー⁉︎ホントですかぁ?嬉しい‼︎頑張りましょーね!」
満遍の笑みで手をギュッと握る華ちゃんに私は苦笑いを浮かべる。
正直、緊張でうまく笑えない…。
そして華ちゃんは何か思い出したかのように、大きな目をキラキラさせた。
華「さっきの侑先輩、めちゃくちゃカッコ良かったですよね⁈あのジャンプ、見ましたか⁇」
「あー、、うん。」
…そう言えば、私と侑君が付き合い出した事って華ちゃんは知ってるのだろうか…。
自分から言い出すのは気まづいし、何となく探りを入れた方が良いのかな…?
けど目の前の華ちゃんは頬を染めて興奮気味に侑君を褒めちぎっている。
・・ダメだ。言えないし、聞けない。
うんうん、と相槌を打ちながら華ちゃんの話を聞いていると、実況をしているアナウンスの人が大きな声を上げた。
[おーーっとここで白チームが引いたお題は"イケメン‼︎"一体誰を連れてくるのか⁉︎]