第43章 我が家にヤツがやってきた!、の巻
ゴールデンウィークも終わり
間もなく雨の季節を迎えようとしていたある日
奴は、ニノに連れられて我が家にやって来た。
ニノが連れて来ただけあって
奴はやんごとなき血統と、完璧なルックスの持ち主だった
そんな奴は、うちに来るなり俺の可愛い妻に取り入ろうと
己の可愛いさを、早速アピールしまくった
茶色くふわふわで柔らかい毛を見せつけたり
うるうるでまん丸な黒い瞳で上目遣いに見詰めたり
よたよたと頼りなげな足取りで擦り寄ったりする奴
そんな奴の様子を
俺の愛しの智くんは、「可愛い」を連呼して賛美した
そして
ついに、俺が一番聞きたく無かったその一言を発したのだ
「ねぇ、翔くぅん………この子、飼っちゃだめ?////」(←超絶上目遣い)
…そんな
間もなく3ヶ月になるトイプードルの仔犬よりも、遥かに破壊力のあるその上目遣いに
俺が抗える訳もなく…
「だ、だだ…だだだダメじゃないけど…(汗)」
「じゃあ、飼っていいんだねっ!?////」
「う~…あ~…………うん。(汗)」(←完敗(笑))
「やったぁ~!翔くん大好きぃ♡」(←そして圧勝(笑))
…と、言うことになってしまったのである。