第37章 ●委ねる●
「じゃあ着替えるね。」
「でも、下着だけはメイド仕様のままにしてね。」
「はいはい。」
それから2人で食事に出かけた。
悟行きつけの超高級鮨屋。
もう少しでメイドのまま連れていかれるとこだった。
危なかった。
お腹いっぱい食べてやる。
だけど悟は私が食べる姿を見てばっかりだった。
「美味そうに食うね。」
「悟、食欲ないの?」
「僕は後で甘いものたくさん食べるよ。」
鮨屋を出て、散歩しながら悟の好きなアイスクリーム屋に行った。
「えっと、チョコ、イチゴ、コーヒー、チーズケーキ、バニラ、チョコチップ、キャラメルそれからえーっと………全部カップで。」
悟が大量に注文してる。
「お持ち帰りですか?」
「ここで食べます。」
「ほ、本当によろしいんですか?」
店員さんが驚いてた。
店内に向かい合わせに座って食べる。
「美味い。恋も食べる?」
アイスを堪能してる悟。
「うん。」
「はい、あーん。」
私は悟に少しもらって食べる。
「美味しいね。」
「もっと食べる?」
「私はもういいから悟食べて。」
「うん。」
美味しそうに食べる悟の姿を見てた。
すると何故か悟が私の横に座った。
「どうしたの?」
突然のキス。
「この方がキスしやすいから。」
閉店直前の店内、客は私たちだけ。
チョコレートアイスの味がした。
「チョコ。」
「正解!」
そう言うと今度は別のアイスを食べる悟。
そしてまたキスされた。
「チーズケーキ。」
「正解。」
若い女の子の店員さん達がこっちを見てヒソヒソ話してる。
悟はこの歳になってますますカッコよくなってる。
それを自覚してるところが非常にウザいって歌姫ちゃんが言ってた。
私もそれには同調した。