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赤い瞳のわたしと【赤髪の白雪姫】

第9章 ラジ王子の訪城





「あ!!
木々様!ミツヒデ様!」


ミツヒデと木々は執務室の扉を開けるとすぐに、書類を抱えた男に声をかけられた。


「どうした?」


ミツヒデが聞くと


「それが
その

ゼン殿下が

おひとり寝室に籠ってしまわれて・・・」



そう聞きゼンの寝室へ行くと、ベッドにうつ伏せで倒れ込んでいるゼンがいた。


ゼンは負のオーラ全開だった。


「ど・・・
どうした?ゼン・・・」


ミツヒデが恐る恐る声をかけると


「俺は旅に出る」

うつ伏せのまま言うゼン。


「・・・・・・・・・

・・・・・・


寝言か?」


真剣そうに言うミツヒデにイラッとしたゼンは、
ガバッと起き上がると


「夢だったら
いいけどな!!!」


と声を荒らげて言った。


そして


「タンバルンの

ラジが来るぞ」


と、遠いものを見る目で呟いた。


「?!」

ミツヒデと木々が驚いていると


「直、城内にも
報せが飛ぶ」



「ラ、ラジって・・・

あのラジ王子か・・・?」


「・・・・・・」


ゼンはミツヒデの問に答えず、ベッドの上にあぐらを書いてずーんっという効果音が聞こえそうなほど肩を落としていた。

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