第70章 七支柱春药 〜弍〜 / 🌫️・💎・🌊・🐍・🍃・🔥・📿
「…」
「…」
「良いか」
「はい、いつでも」
ふう、と深い息をついたのは下にいる七瀬。義勇は彼女の両の頬をそっと包み込んで一度口付けた。ちう、と小さな音が響くと同時に彼の首に七瀬の両腕が回って二人の体が密着した。
「んっ…」
「少しほぐす。こうした方がお前も良いだろう」
義勇の左手は七瀬のくびれた腰へ、右手はとろとろとひっきりなしに流れ出ている小さな穴へと移動してそれぞれの場所で愛撫が始まっていく。
触れる度に反応を見せる七瀬に、義勇の本能がゆっくりと表出した。固まっていく男根に熱がこもる。
「七瀬…」
「義勇さ、あぁ…」
するりと滑らかに太さを増した肉棒が、小さな穴にはいった。互いの上半身は勿論下半身も隙間なく密着する。
「声は我慢するな。しっかりと聞かせろ」
「えっ、それは…あの…」
「先程も言っただろう、ここには俺しかいない」
「はぁ、んっ…」
義勇の口付けが七瀬の額、瞼、鼻、頬に続けて落とされた後は唇へも落ちた。
「ん、はあ…ぎゆ、さ…もっと…気持ち、いいの…」
「七瀬、そんな、に…あお、るな…」
パン、パンと二人の体が打ちつけ合う度に、しまいこんでいる互いの心も剥き出しにされていくような感覚がある。
「…義勇さ…義勇さ、ん!」
「もっと…呼んでくれ…」
互いの名前を何度も何度も呼び合い、義勇にとっての特別な存在になる—— 七瀬はほんの一瞬だけ。そんな思いが脳内を掠めるが、鬼が彼女に言った忠告がそれを押しとどめた。
【対象相手を本気で好きになると、術の効果は消える】
もはや血鬼術ではなく、呪いをかけられているのと同じかもしれない。
「…七瀬…!!」
「は、い…あぁ、あ…ん」
勢いよく抜かれた義勇の男根の先端から、じわりと白い物が飛び出し、それは七瀬の腹部へと落ちていった。