第11章 やっと手に入れたモノ

「あれが…マッチした相手？」



「女子高生らしいよ」



「チャッピーとめぐたんって…」



「チャッピーって顔じゃないよね」



「───なぁ。」



くいっと裾を引かれる。



「オレを無視すんなよ」



「…無視してませんよ」



「じゃあ何で連絡してくんねェの…」



「マイキーくんだって連絡してくれなかったじゃないですか」



「オマエから連絡もらえると思ってずっと待ってたんだよ。それなのに全然来ねぇし…」



「僕だってずっと待ってたんですよ」



「なら電話しろよ…すげェ寂しかった」



裾を摘み、顔を俯かせるマイキーにカノトも"僕も寂しかったです"と返せば、マイキーは嬉しそうに笑った。



「あー！チャッピーのお友達!?」



「え？」



「チャッピーから話聞いてるよぉ〜！実物はすっごい美形！好きになっちゃいそう！」



「ええ!?めぐたんそんな…!!」



「あ、ありがとうございます…」



「おのれ宮村…めぐたんまでも魅了しちまうとか卑怯だぞ!!この女たらし!!」



むきゃー!!とどこから出したのか、ハンカチを咥え、悔しそうに嘆く友人を見て"生まれつきこの顔だよ"と返せば、"嫌味か!!"と逆ギレされてしまった。



「"みゃーむら君"って言うんだぁ〜。モデルさんかと思っちゃった〜」



「("みゃーむら"…？)」



「ねぇーカノジョいる？」



「彼女はいませんよ」



「えーうっそだぁ。みゃーむら君すっごくイケメンだもん。女の子達からモテまくりの声掛けられまくりでしょー？」



「実際そんなにモテないですよ。僕はめぐたんさんの方がおモテになると思います」



「きゃー嬉しい♥ねぇねぇチャッピー！みゃーむら君かぁっこいいねぇ。」



「ぐぬぬぬぬ…」



「(恨めしげに見られている。)」



「カノジョいないならぁ…めぐが立候補しちゃおっかな〜」



「ガーン…!!」



トドメの一撃だったのか、友人はショックな顔を浮かべ、その場に四つん這いになる。



「嘘だろめぐたん…。やっぱり女はみんな宮村みたいなイケメンがいいのか…。俺のモテ期はどこに…」



ポタポタと涙を流す友人の背中をタケミチが心配そうにさすって慰める。



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