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妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第25章 断章 呪具女子!



その後、無事教室に着いたものの、チャイムが鳴っても五条は現れない。

これもいつものことなので、五条が来るまで予習でもするかと伏黒がペンを持つと、なずなに声をかけられた。


「明日、2年の先輩と任務なの。ぜ、禪院 真希さんっていう先輩で、今日の授業が終わったら会うことになってるんだけど……伏黒くん、どんな人か知ってる?」


そう尋ねてきた彼女はどことなく落ち着かない。

モジモジと手をこねているし、口を引き結んで目も少し泳いでいる。


「……なんでそんなに緊張してんだ?」

「だ、だって禪院家の人だよね?わ、私、御三家の人って、五条先生くらいしか話したことなくて……そ、粗相があっちゃいけないかなって……!」


五条家、禪院家、加茂家

この3つは呪術界の御三家と呼ばれ、優秀な呪術師を多く輩出し、呪術界で絶大な影響力を持っている。

同じ呪術師といっても別格なのだ。


その御三家の1つである禪院家出身の先輩との初顔合わせということで、なずなは朝から緊張していた。


表情も口調も強張っているなずなに伏黒は苦笑する。


「禪院先輩はそういうの気にしない人だから大丈夫だぞ。入学した日に渡辺が迷子になったとき、オマエの部屋からICカードを取ってきてもらったんだ。会うんだったら、礼言っとけよ?」

「わ、私、会う前から迷惑かけてたの!?ど、どど、どうしよう!?か、菓子折りとか持って行った方が……でもっ、授業後だと買いに行く時間がないよね!?」

「だから、禪院先輩は気にしねぇって……」


恐縮するなずなを宥めようとしたところで、教室のドアが開き、五条が入ってきた。


「なになに?僕に内緒で何の話してんの?」



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