【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第1章 はじまり
「………。」
「…ん?」
見るからにしょんぼりとしたグレイスの手を取り、落ち着いて話が出来るようにソファへと手を引く。
隣同士に座り、目線を合わせて話しかける。
「どうしたの、グレイス。ごめんね、お外の気分じゃなかった?」
「ううん、違うの! イグニスのせいじゃないの!
お外は…、あの…えっ…と……
………グラディオ、が…来てるから…」
とても言いにくそうにためらいながら、グレイスは呟くような小さな声で理由を口にした。
「…そっか。
グレイスはグラディオが一緒だと嫌…? お泊まりにはグラディオも来るってさっきノクトから聞いたんだけど…」
「う、ん…だってすごい力で振り回してきたり、『もうやめて』って言っても追いかけてきたり…怖いんだもん…。
お泊まりだって、イグニスだけが良かったのに…」
「あぁ…なるほど。
でもグレイスはグラディオも泊まることを、その場で嫌とは言わなかったのかな? どうして?」
「だって…私がそんなこと言ったらノクトお兄ちゃんも、グラディオも、お父さんも、クレイラスも…みんな悲しい気持ちになると思って…」