第1章 クランクイン
忙しいタケルのスケジュールの都合で
簡単な挨拶の後
すぐにスタジオでの撮影が始まった
とてもスムーズに最初のシーンが撮り終わり
タケルとチサトが前室に戻って来る
「チサトちゃん♪お疲れ様」
『ぁ…お疲れ様でした』
「えっと…演技初めてなんだよね?」
『あ…はい…』
「すごいね…初めてとは思えないくらい落ち着いてた…」
『いや…もう…とっても緊張してしまって…』
「…全然そんな風には感じなかったよ……これから楽しみだな…」
『…三神さんにそんな風に言って頂けるなんて……ありがとうございます!』
「…そんなよそよそしい呼び方じゃなくて名前で呼んでよ…」
『……ぇっ……ぁ………え…と……タケル…さん…』
おずおずと名前を呼んだチサトに
タケルはニッコリと微笑んだ