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【呪術廻戦】恋は呪へと散りぬるを《更新休止中》

第8章 後遺症◎




『俺を殺したいという顔をしてるな』

『ああ…
俺がお前を殺してやる……』
吉本の姿を思い出し、俺は拳を握り締める。

『あの女少し殴っただけで血反吐吐いて、気を失うなんてな。
大袈裟だと思わないか?』
男は笑いながら話す。

『…お前何のためにあいつを襲った…?』

『少しタネ明かしをしてやろう。
あの女を俺らの仲間に引き込みたい、それだけだ』

『仲間…?
…オマエの仲間にツギハギ面の人型呪霊はいるか?』

『いたとしたらどうなる?
今ここであの女を差し出してくれるのか?』




"この男どこまでも俺らをバカにしやがって…"



『今から殺してやるから覚悟しろよ…』

『今はやめとく。
俺も疲れたんだよ、あの女のせいで手が痛え』
男は踵を返し歩いて行く。

『は?!逃げんな!!!』
俺は男に向かって行き拳を振り上げると、男は突然手のひらから何かを出した。


ーズザザザザー

かなりの距離吹き飛ばされ、大きな木に背中がぶつかりやっと止まった。


『ッツ…』
背中を打ったせいで息ができねえ…
立ち上がりたいのに立てねえ…
ヤベエ…このままじゃ…

男が近寄って来たかと思うと、俺の目の前で立ち止まる。


『非常に残念なんだが、宿儺の器は殺すなと言われてる。
殺さなかった恩をいつか返せよ?』
男は笑いながらそう言うと、俺の腹を何度も蹴る。

『ガハッ!!!』

クソッ…
吉本の姿が脳裏をよぎるも身体が言う事を聞かない…

"ダメだ・・・
もう・・・"











『…じ!…悠仁!!!』

『…あれ…?
あの男は……?』
目を開けると、心配そうに俺を見る五条先生がいた。

『もういないよ。
いやぁ、悠仁が無事で良かった!』





俺はしばらく気を失ってしまっていたようだ。
吉本は硝子さんの手当てのおかげで、大事には至らなかったみたいだ。
ただ…心に負った傷の酷さは分からない…


『泉智を襲った奴…何か言ってなかったか?』
伏黒が俯きながら言う。

『吉本を仲間に引き込みたいって。
俺は宿儺の器だから殺せねえって言ってた』

『仲間に引き込みたい…?
なぜだ……?』

『知らねえ…
またあのツギハギ面の男が関わってるみたいだ。
あいつら何企んでんだよ…』

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