第7章 コチョウラン *全校生徒+α*
「よし!!次は我々…」
「ちょっと待って!!!」
と、順番的に次になる4年生の滝夜叉丸が前に出ようとしたが、それを華麗に5年の不破雷蔵と蜂屋三郎に妨害された。
そして、5年生達は横一列に並んで彼女の前に立った。
「和歌菜、遅くなってごめんな。誕生日おめでとう。」
『ありがとうございます!』
「それで、これ…プレゼントだ」
と、5年を代表して久々知兵助が彼女に細長い入れ物を手にし彼女に渡した。手渡された箱を開けてみると・・・
「わぁ…帯紐~。しかもこれ凄く綺麗で可愛い~!ちょうど買おうと思っていたんですよ!ありがとうございます!!」
と、箱に入っていた帯紐を手にもち光に当てながら喜ぶ彼女を見て5年生達は安心していた。すると、すぐに時間切れだと言い6年生達が5年生を押しのけた。
6年生達が手にしているプレゼントは、他学年とは比べ物にならないくらい大きかった
「和歌菜ちゃん誕生日おめでとう。これは、僕達6年生からのお祝いだよ」
と、6年を代表して善法寺伊作が彼女にプレゼントを渡した。
おぉーなんだろう…と彼女は少し不安になりながらその包みを開けてみた。
『えっ…これ…』
「私達がお前に合うと思って買ったのだ。」
彼女が包みを開けて中を見ると、そこにはこの時代とても高いと言われている臙脂色の美しい着物だった。柄も派手で質感も申し分ないかなり良い着物だった。