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FLYHIGH(ハイキュー)

第9章 春高!


ついに迎えたマッチポイント

あと一点

あと一点で歩が戻ってくる

さっさと決めたいって気持ちと、このたまらん空腹感の試合をまだ続けたいって相反する感情が湧き上がってくる



みんなが調子を上げてきとる中、5番の元気坊主は目立った活躍がない

確かにインナークロスのコースはえぐいけど、それもくるって分かってたら対処出来んことない

どうする?飛雄くん?

こっから誰使うてくる



5番にトスが上がる

終盤に来てもブレへん美しいセットアップ

インナークロスに備えてクロス側にブロ…


跳んだ時にはもう遅かった

急にストレート打ってきよった


でもこんなコース、アウトなってもおかしない

ストレート打てる様な隙間はなかったはずや

慌てて振り返ると

審判はコート内を旗で指しとる…

ちゅーことは、入っとったってことか

キワキワのラインショットここでかましてきよった


『ー劣勢崖っぷち
ここで際どすぎるストレート一本!
見事に決めてきた、田中龍之介〜!」


いやいやいや


ほんまに恐ろしいのは…




烏野コートに目をやる




トスの感触を確かめる様に両手を合わせる飛雄くん


こいつの


こいつのオリコウサンはドコ行った


この短期間に何があった



でもまだマッチポイントはこっち

ここでサーブは飛雄くん

腕もってかれそうなジャンプサーブは治に当たってコート外に飛び出す

「アアッ!」


『なんという強心臓、なんという集中…!

同点に引き戻す渾身のサービスエース、影山飛雄ー!』


2本目

「さっ コォォォイ!!」

ジャンプサーブのモーションからトンッと掌の付け根で押し出す様なサーブ

!!!!

クッッッソガキがぁぁ!

「前や!」


辛うじて治が上げたボールは直接烏野コートに返って、翔陽くんの速攻で同点に引き戻される



飛雄くんの3本目のサーブから長いラリーが続く

こっちもええ加減へばってきたけど、お前らコッチの比やないやろ

毎度毎度全員で囮に飛び込んできよって…


とっくに限界きとるやろ


そんなことお構いなしに翔陽くんは飛び上がる


まるでそこにボールが来るのが当然と言わんばかりに…
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