第3章 妬み
-萌歌side-
髪を引っ張られトイレからも校舎からも離れていき、
木が密集しているところに連れてこられた
そこはニノっていう人と翔っていう人が話してたところだった
「痛っ」
髪を引っ張っていた手が離れ急に地面に突き飛ばされて私は倒れ込んだ
「何するの... っていうか私あなた達に何かしました? こんなことする理由教えてくださいよ...」
主犯「はぁ? まだ分からないの? 大野様よ! 転校してきて数日で馴れ馴れしいのよ!」
「大野...様? 大野先輩のこと?」
取り巻き「信じられない! 大野様のことを先輩呼びだなんて」
「ただ話してただけだよ?」
主犯「そういうとこがムカつくのよ 可愛こぶっちゃってさあんた見るだけで虫唾が走る!」
「可愛こぶってなんか..」
主犯「もういいわよ 来て」
主犯の子がそう呼ぶとクラスの男子が数人出てきて男子全員が私の元にやってくる
「え? 何..するの...?」
主犯「こいつ好きにしていいから じゃ 後よろしくね」
男1「任せて」
そう言うと男子全員で私を抑え込んだ
「いや! 離して!!」
目一杯抵抗してもびくともしない...どうしよう..
男2「ほら 楽しも? 俺たちと」
男3「涙目で反抗的な目いいねぇ そそる」
「離して! 触らないでっ!!」
男4「その態度いつまで続くかなぁ?」
男5「萌歌ちゃんが乱れてるとこ見てみたいなぁ」
「やめて!!」
〜ブチッ ブチブチブチ〜
抵抗も虚しくシャツを破られてしまった
もう..だめっ....
?「こんなとこで...何やってんの?」
男全員「松本様っ」
松本様...?
声がした方を向くと大野先輩と初めて会った時
こちら側を見ていた数人のうちの1人だったことに気づいた
松「固まってるとこ悪いけど ...邪魔」
男全員「す,すみませんでした!」
そう言い残して男達は急いで立ち去って行った
松「...君..大丈夫?」
そう言いながら自分の羽織ってたジャケットを肩にかけてくれて
「助けてくれてありがとうございます あの...あなたは...?」
そう尋ねると少し驚いた様な嬉しそうな(?)顔をして
松「俺松本潤 1年A組ね」