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GIFT 【R18】

第6章 ある夏の夜※




雅は
ドリンクを作っている男に「代わるよ」と言った


男が席を立つと
雅は空いたスツールに座り
氷の入ったグラスにブランデーを注いで愛子の前に置いた


「ありがと」

「…ハイ…ナナはコッチね…」

『……』

「…じゃ…乾杯しましょ♪」


グラスを合わせると
愛子はブランデーを一気に飲み干した


「…愛子さん…今夜も飲みっぷりいいっスね〜」


そう言いながら
雅はブランデーを注ぎ足した

ナナが自分のグラスに入った茶色い液体を恐る恐る飲んでみると
それはウーロン茶だった


ホッとした拍子に目が合った雅が
悪戯そうに微笑んだ


普段のラフな服装とは違う
スーツ姿の雅は
自分の知らない大人の男性のように思えた

けれど
笑った顔はいつもの雅のままで
ナナは少しだけ安心した


「……それにしても……愛子さん…何このサプライズ…」

「…私……ナナちゃんがこの店初めてだなんて思わなかったのよ〜……ホラ……前に会った時…雅ちゃんと仲良さそうに歩いてたし…」

「…あー…あの時か……フフ……俺のお客様かと思ったって事?」

「…そうなの……でも…お客様じゃないってコトは……2人はそーゆー関係ってコトなのね?」

『……?…』

「…クスクス……分かってるワ…ナナちゃん……隆司には内緒にしといてあげる♡」


愛子はウインクすると
再びブランデーを飲み干した


ポカンとするナナの顔を
雅は笑いを堪えながら見ていた



その時
背後から低い声が聞こえた


「……愛子さん……こんな時間に未成年連れ回しちゃダメでしょ…」








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