第44章 ※三十個
その後、2人は目が合うとなんだか気恥ずかしいので、職場でも少しよそよそしい雰囲気で過ごした。
すぐに勘の良い天元に何かを勘づかれ、が職員室にいない時にわざと大きな声で杏寿郎に訊く。
「煉獄先生。明日の夜は何か予定があるんですかぁ?」
「うむ!まぁな。」
「へーどんな予定??」
「ちょっと・・・遊びに?行く。」
あれ?ん家に初お泊りに行くんだと思ってたー。と天元がニヤニヤしながら揶揄う。
「宇髄・・・君は意地悪だな!!」
「どっちがだよ!くそー2人で変な空気出しやがって!!なんかバレバレなんだよお前等。こっちが赤面するわ!」
「あー・・・。それは・・・すまなかった。」
「今回ほど職場恋愛のマイナス面を実感した事ねえよ!・・・ん?煉獄・・・?お前等まさか・・・、あれからもう一か月だろ?まだやってねぇのかよ!?」
「宇髄ィ・・ここは職場で、今は勤務中だァ・・・。」
「はぁー、俺、月曜日の二人の顔、見たくねぇ・・・煉獄、後生だからキスマークとか付けてくるんじゃねェぞ・・。」
「承知した!」
「宇髄、2人の幸せを祈るんじゃなかったのか?」
「すげー、今それ後悔してる。」
金曜日に退勤するまで2人は皆の生暖かい視線に耐えた。
待ちに待った金曜の退勤時間。
2人は食べ物とお酒を少しを買い、の家へ向かった。
は買ってきたものを冷蔵庫に入れている。
「杏寿郎。この小さい袋の中身も入れていいの?」