Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第7章 第32回壁外調査
「なぁ!どーすんだ?!完全にはぐれちまったぞ!」
「このまま走り続けるしかねぇだろ!班のヤツらともそう離れてないはずだ。合流したかったらやみくもに進路を変えるよりもこの霧が早く晴れてくれることを願うしかない」
イザベルとファーランが口々に言い合う。
「あーマズイぞお前ら。もしエルヴィンが巨人に食われたら書類が回収できねぇ。奪うには中央まで行くしか...」
ファーランが言い終わる前に音響弾が聞こえた。
「俺たちの班か?!そう遠くない!なんとか合流できそうだが、リヴァイどうする?」
リヴァイは黙ったまま思考を巡らせていた。
3人で行けば残された班が手薄になる...
1人で行けばまた合流できる保証はない...
どっちだ...選べ...
リヴァイは2人の命が助かるほうを優先したいと考えた。
いつも自分と共に生きてきたファーランとイザベルという仲間の命を。
そして、ほかの班員の命を。
きっとそこにはルーナもいるだろう。
こいつらと合流させればフラゴンの班の生存率は上がるはずだ。
「俺一人で行く!お前らはフラゴンと合流しろ」
「お、おい...?!」
「兄貴!俺も行くぜ?!」
「書類は手に入れる。それに...やつを殺るのは俺だ。巨人なんかに食わせねぇ。」
2人の制止の言葉も聞かず断固として譲らないリヴァイにファーランは叫んだ。
「こんな状況でどこから巨人が現れるか分からん!!単独は危険だ!」
「くどいぞ!!俺なら1人でやれる!!俺を信じろ!!」
目を見開いて真剣な顔で叫ぶリヴァイ。
睨み合う3人に沈黙が訪れた後、とうとう2人はリヴァイに全てを託すことにした。
「死ぬなよ」
「兄貴、絶対戻ってきてくれよ」