第7章 操り人形
「ぐっ・・・・・・・・・!!」
「ジャーファル!!」
シンが声を荒げている。私は人質に近い状態になっているため彼やヤムライハは何も手出し出来ずにいるようだ。
「いかが?大好きな女性に絞め殺される感覚は」
ツミテがミルカの声で妖艶に言う。その顔はミルカの顔ではなかった。
「最悪ですね・・・一刻も早く、貴方に出て行って頂きたいです」
私はそう言って彼女の手首をひねった。
すると彼女は痛がり手を離す。
それによって出来た隙を、魔法使いは見逃さなかった。
「氷魔法!(サルグ)」
彼女が叫んですぐ、ミルカの身体が凍りついていく。足から、肩までが凍り、彼女は身動きがとれなくなった。
「ぐっ・・・」
「ジャーファル、今のうちだ!彼女・・・ミルカに語りかけろ!彼女の意識が起きれば、きっとツミテお嬢さんの意識は追い出されるはずだ!」
シンが叫ぶ。私はすぐにそれに従い、大好きなミルカの意識に語りかけた。