第13章 新居と継子たち
2人が道場へ到着すると、天元が炭治郎たち3人を見下ろし
「派手を司る祭りの神である俺様を崇め奉れ」
と言い聞かせているところだった。
炭治郎は興味津々、伊之助は何か張り合っており、善逸は存分に引いている。
そんな様子に杏寿郎は満足げに頷き、更紗はニコニコしながら、これから行われる鍛錬に備え道場に上がり柔軟を行っている。
「早速打ち解けてるようだな!本人から紹介があったと思うが、彼は音柱の宇髄天元だ!君たちに興味があり様子を見に来たらしい!宇髄は見学するが、君たちは気にせず更紗を捕まえてもらって構わない。3人纏めてかかっていきなさい」
「え?!3人同時にですか?!」
更紗が柔軟を行いながら驚きの声を上げるが、杏寿郎が1度言った事を覆すなどあり得ない。
「うむ!君ならば問題ないだろう。それに更紗の鍛錬にもなるぞ?滅多にある事ではないが、鬼に囲まれた場合を想定しての鍛錬だ!」
「うわぁ、相変わらず煉獄は容赦ねぇなぁ!くくっ!ま、姫さん頑張んな、派手に応援してっから!」
頼みの綱である天元にも推奨し応援されてしまった。
こうなってしまえば、諦めて3人相手に追いかけっこをするしか道は残されていない。
更紗は立ち上がると、呆然とする3人に苦笑いを浮かべて頭を下げた。
「お、お手柔らかにお願い致します」