第27章 艷仁知をしよう
「ああ、忘れていた。会長から伝言があるよ」
『伝言?』
「ああ、予算の報告を来週の水曜日までに。とね」
『え、ちょ、それかなりハードなんだけど!』
「あとこれだ」
『研究会や同好会とかの予算?これもまとめなきゃいけないの?』
「そのようだね」
『…ここまで来たら無理矢理にでも終わらせるからね』
机の上と先ほど買い出しに行く前にもらったプリントの束と合わせて机に置き、やる気を見せるためにも腕まくりをし取り掛かる
捌いても無くならないプリントと対峙していると、征十郎から声がかかった
「名前、部活の時間だよ」
『わーマジか!やってもやっても終わらない!』
「会計は大変だね」
『そう言う征十郎はプリント見ながら何してんの?』
「配置図の確認だ」
『…配置図?』
「模擬店を配置する場所の確認だよ。クイズ研がグラウンドを使うからどこにしようかとね」
『去年もグラウンド使ってなかったっけ?』
「ああ。だから去年と同じ場所にしようかと考えているよ」
『それで決定?』
「そうだね」
『…会計の方が仕事多くない?』
「この時期では仕方ないことだ」
例え終わったとしても間違っていないかどうかそれを再確認してからさらに提出しないとと考え、使っていた書類をカバンへしまう
「さあ、部活行こうか」
『なんか征十郎と行くの久しぶりだね』
「クラスが別になってしまったからだね」
ドアから出て生徒会室の鍵を閉める。帝光祭の準備が始まったとてバスケ部の練習は変わらない
迫る全中を連覇するためにも、今日もキツイ練習が執り行われた