第45章 里帰り$
「えっと…気持ちいいので、大丈夫ですよー?」
返事は返せたからこれでいいのかな?
お風呂から上がったら、ゆっくり二人で話そう。
それぞれが、知らないこと。
縁のある場所がどんなものなのか……
冨岡の口から聞いてみたいのだ。
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「ふぁ…」
鱗滝の部屋から廊下を挟んで正面にあるこの部屋は代々門下生たちが使っていた部屋らしい。
薪番をしていた冨岡が当然最後の入浴なので、鱗滝に促され先に部屋に入ったは良いが。
眠い。
体も暖かくなったし、この部屋はまるで自分が昔から使っていたような温もりのある部屋な気がして……
あ、だめだめ。
ちゃんと起きていて、冨岡さんを労わないと……
それに、今日は何故不機嫌だったのか聞かないと……
思考とは裏腹に瞼は重くなってきて…