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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第74章 君と二人で永遠(とわ)に眠るる


蜜璃は盛大な咳をしたしのぶの背中を摩る。



「何のご冗談ですか、くいな様?」

「あら、当時からよく噂されていましたよ。蟲柱と水柱は恋仲だと」

「誰が……あんな朴念仁と……」

「朴念仁……?」

「いえ、失礼しました。確かに、冨岡さんと任務をご一緒する機会は多かったですけど……それは御館様の采配ですから……」

「では、良いのですね?」

「何を……」

「私は今夜にでも、子を孕むやもしれませんよ?」



それを聞いて、しのぶの顔が一瞬強ばった。



「伝えないのは、思っていないのと同じだと、父がよく言っていました」

「くいな様は、白藤さんを想い続ける彼と一緒に居て、辛くは無いのですか?」

「………そう、ですね。彼は、私ではない何かを見つめる素振りをしている事がありますが……私もどこかで、彼に父を重ねている……だから、同罪です」

「そうですか……」

「しのぶちゃん……?」

「くいな様。どうかお幸せに」


その後、祝言は滞りなく行われ、賑やかな時間はあっという間に過ぎた。

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