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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第71章 向かう白、揺蕩う藤色


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「全く、逃げ回るばかりで小賢しい鬼だ」



伊黒は無限城の廊下をかれこれ一刻近く走らされている。


いつもであれば、どこかで休憩を入れたいところではあるが、隣で走り回っている彼女を見れば、そんなことも言ってられない。



「伊黒さん!」

「何だ甘露寺?」

「さっきの琵琶の鬼。どうやったら捕まえられるかな」

「さあな。だが、今の様に闇雲に走らされるのは癪に障る……」



伊黒さんが怒ってる。


でも、何だかいつもよりかっこいい。



「甘露寺?」

「……っあ、はい!!///」

「大丈夫か?顔が赤いが」

「だ、だだ、だだ、大丈夫!!私身体が丈夫なのが特技だから!!///」



甘露寺は額に汗をうかべる伊黒にきゅんとしながら、それを隠そうと、あたふたと腕を動かしながら返事をする。



「っ……、このままでは、捕まえられない……何か……」

「伊黒さん、大丈夫?」

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