第7章 Unanswered letter
『ハーマイオニー!』
「!久しぶりね」
無事にダイアゴン横丁にたどり着き、親友との再会を交わす。どんな休みだったとか、手紙にも書いた内容だが直接話す方がやっぱり楽しい。
そうしているうちに、ウィーズリー家のみんなが無事に到着した。しかし、眼鏡をかけたもう1人の親友の姿が見当たらない。
『フレッド、ジョージ!ハリーはどうしたの?』
「「ダイアゴ横丁さ」」
『え?』
どこだそれは。そんなところあったか、と必死に頭をめぐらせていると、発音が不明瞭だと別のところに到着するらしいとハーマイオニーが教えてくれた。それを聞き、ハーマイオニーとともにハリーを探しに行くことにした。
案外ハリーはすぐ見つかった。ノクターン横丁という不気味な場所で、たまたまハグリッドに助けられたという。
必要な教科書を購入するため、本屋を尋ねるが、何故か店内は大勢の人で賑わっている。ギルデロイ・ロックハートによるサイン会があるらしい。確かに素敵な笑顔だが、正直あまり興味が無いので、目がハートの女性陣を残して、こっそりぬけだした。
『私はマジックだ、ね…ふーん』
パラパラと近くにあった本のページを片手でめくる。それでもあまり興味がそそられず、近くにあるお店を適当に見ようとした時、誰かに呼び止められた。
『あ、ドラコ』
「やあ」
近くに駆け寄ると、この休みの間にさらに背が伸びたことがわかる。
『なんだか背が伸びたわね。声も少し低い』
「そういう君は……変わらず素敵だよ」
『ふふ、ありがとう』
お世辞でもなにか言おうとしてくれるのは嬉しい。ドラコがなにか言いかけた時、彼の後ろに同じプラチナブロンドの髪を持つ男性が現れた。
「おやおや。あなたはもしや…」
「父上!」
やっぱりドラコのお父さんだ。髪も目も同じ色をしている。気品漂う雰囲気も同じだ。ドラコのお父さんはゆっくりこちらに近づき、胸に手を当ててゆっくりとお辞儀をした。
「ドラコから聞いております。あなたが・ですね。私はルシウス・マルフォイ。お見知りおきを」
『はい、あの……そんなに頭を下げなくても…』
「なんと…ドラコから聞いていた通り、寛大なお方のようだ」
一体どれほど美化して私のことを話したのだろうか。応えに困り、ドラコを見ると嬉しそうに笑っていた。