第24章 クニゾンクエスト(ヘタリア)
「おい、てめえ誰だ?
エンソの奴か?」
二本の剣を構えた先には、妙な身なりの男が立っていた。
「はっはっはー!違うんだぜ!俺は通りすがりのカウボウイさ☆」
「だったらなんでこっち撃ってくるんだよ!!」
ギルベルトの白いマントには見事に穴が開いていた。
俺様の一張羅…、とギルベルトは内心泣きたかった。
「ああ、ソーリーソーリー!熊だと思ったんだ!」
「白クマなんかいるかよ!!」
「あ、アルフレッドさんじゃないですか!」
「やあ!トーリスじゃないか!!元気だったかい?」
トーリスは通りすがりのカウボウイ、もといアルフレッドを見て驚いたような声を上げた。
彼はうれしそうに答えると、銃を腰に収めた。
三人は山頂を目指しながら話しだした。
「で、トーリスはなんでこんなところにいるんだい」
「え…まあちょっとやんごとなき事情と言うか…何と言いますか…」
トーリスは直球の質問に、何と答えたらいいのか分からない感じだった。
「今から大蛇とモンスター使いの仙人を探しに行くんだよ、で?お前はなんで…」
「もももモンスター使いだってーーーー!!なんだいそのクールな奴は!!フォー!」
ギルベルトがトーリスに代わって話すと、アルフレッドは妙に食いついてきて大喜びしている。
「俺の次の旅の目的はそれに決定だ☆モンスター使いを捕まえる!」
「いや、捕まえるんじゃなくて…」
ギルベルトが説明しようとしていると、アルフレッドは袖からロープを出した。
「捕獲は俺に任せてくれよ!」
「ちょ、ちょっと!アルフレッドさん、どこから出したんですか!」
なんだか妙なやつが勝手に仲間になってしまった。