第23章 先生
「先生に話しても解決できないので
俺もう帰ります。
ありがとうございました」
「えーっ、まだ何も話してないじゃないか。
でもまあいっか。
また明日ね。
夜道に気を付けて帰るんだぞぉ」
先生は無理に引き止めることをせず
別れの言葉を口にする。
今日はちょっと
いつもより先生と詰め寄ってしまい
胸がドキドキしてしまった。
(やっぱり大人の人だよな…)
同級生にも気になる子はいるけれど
俺のことなんて
全く目に入っていない。
それはそれで良いんだけれど
気になる異性が隣に座ると
いつもより胸が騒がしくなるから
どうしようもない。
(はあ…。俺、先生のこと…好きなのかな…)
意識しているのは確かで、
何位になる好きなのかは未だ不明。
その日みた
夢の中に先生が出てくると…
何か起きるんじゃないかって
ちょっとドキドキしたり、
いつも以上に
先生を意識して見てしまうのだった。