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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第2章 錯綜と交錯


『緊張感…ないね』
「アイスだしね」

コナンとはそのまま男性客を追いかけた。
男は路地を曲がった。

『そこが商店街に繫がる路地!』

2人が路地を曲がる頃には男性客の姿はまたしても消えていた。

は顎に親指をあて唇に人差し指をあて考える隣では、コナンも考え込んでいた。

『ねぇ、安室さんに尾行ばれてたよねぇ』
「うん、それにそろそろ出てくると思ったんだけど…、さん!ポアロだ!!」

コナンの一声で走り出した2人。
ポアロにつくと窓から安室の背後に忍び寄る男の影があった。
コナンは勢いよくドアを開け放った。

「安室さん!!!」

男は安室の肩を両手で掴んでいた。
は男性客の腕を安室から剥がすと間に立った。

『お客様とは言え、安室さんに触らないでストーカー!』

安室はキョトンとした顔をし、横にいた梓も驚いた顔をし、男は動揺していた。

「さん…その人パン屋さんだよ」
『……え?』
「おじさんて爪をキレイにしてるんだね」
『本当だ…』

男性客は慌てて手を後ろに隠す。

「それに、おでこにある特徴的な痕」
「ああゴムの痕ですね」
『帽子のゴム痕?』
「そう。特にうどんかパンなどの粉物を扱う料理人で、厨房にいて接客をしないタイプの人が被る帽子です」

店で接客しないタイプのパン職人なら、大抵は早朝と昼過ぎにパンを焼き、朝と夕方には割と自由のきく仕事。
さらに商店街で消えたのはパン屋の厨房に戻り姿を確認できなくなっただけだった。
ポアロに戻ったのは最後の手段に出ると思ったからだとコナンは推理した。

『最後の手段?』
「直接聞こうとしたんだよね、安室さんにサンドイッチの作り方を」

安室も一同も思わずパン職人を見た。

「そうなんですか?」

パン職人は口を開くと、最近ポアロのサンドイッチが安くて美味しいと評判を耳にし、今回の行動に出たという話だった。
サンドイッチの作り方を教わり、パン職人は帰っていった。

安室はに耳打ちをする。

「危険性があったらどうするんだ」
『だって、危険性があったら追いかけてたでしょ?』
「無闇に首をつっこまないでくれ、心配するだろ?」
『そっか…、ごめんね』

この手の"ごめん"はこの先何度も聞くことになるとはこの頃の安室は思ってもいなかった。
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