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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第2章 錯綜と交錯


『この季節でも夜の海は冷えるね』

空気の仕切り直しに彼の腕をタップする。

『そろそろ帰りましょ…送って』
「…帰したくは、…ない」
『ふふっ、なに、その言い方』

何事も卒なくこなしそうな彼の不器用な物言いに、思わず笑いがこみ上げる。
後ろを振り返り彼の顔を覗くと少しむくれて幼さを感じる表情をのぞかせていた。

降谷 零の見せる表情はどれも好きだと思った。

『家に帰ったらゆっくりお風呂にはいって、月を見ながら晩酌して寝たいの』
「…わかった」

車に乗り込み来た道を戻…らない。
海岸沿いを走っていた。

『帰り道、違うよね』
「俺の家へ向かっている」

呆れたように大きく息を吐いた。

『一夜の過ちを犯すのは嫌だからね!』
「そんなヘマはしないさ」

否定とも肯定ともとれない曖昧な返しだった。
そのまま海沿いを走るとコンビニに寄りお酒と下着を買い、ストックのある物とおつまみは用意してくれるようでお言葉に甘えることにした。

コンビニを出るとすぐに彼のマンションへ到着した。

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