第1章 戦いの後
「、、、すー、、、」
暫く伊之助さんの頭を撫でていると、嗚咽は寝息へと変わった。
「、、、伊之助さん、寝ちゃいましたね」
その様子にキヨがニコッと笑う。
「うん、、、まだ回復してないのに無理をしたから」
「夕方には目覚めますかね?」
スミは心配そうに彼の様子を窺った。
「そうね、きっと、、、」
「ご飯、食べられるかな、、、」
ナホはどこか嬉しそうだ。
「、、、栄養があって、食べやすいものを買ってこないとね」
私は彼の穏やかな寝息を感じながら、何が好きだろうかと考えた。
「いっぱい用意しておかないとですね!」
「そうね、気合を入れて買出しに行くわ」
3人の顔がパッと華やぐ。
「とりあえず伊之助さん、ベッドに運びましょうか?」
「うん、この人すごく重いから手伝ってくれる?」
「はい!もちろん!」
きっと3人も嬉しいのだ。
3人も私と同じ気持ちなのだ。
今夜は皆で栄養のあるものをたくさん食べよう。
彼を運びながら私はそう考えた。