第48章 原点
ヒーロー達の誰もが、絶望した。
ホークスが無力化したはずの敵が、蘇った。
は、蘇った代償なのか、実年齢より10歳以上年齢を重ねた姿でそこに立っている。
耐火素材で出来たヒーロースーツが息苦しいのか、は襟元まであるジッパーを少し下げて。
大人びた姿のまま、全体をぼんやり見渡している。
そして。
彼女は、こちらに駆け寄ってくる轟と。
その背後から炎を放出し、追撃しようとしている荼毘を見つめ。
轟に向かって片手を向けた。
「ショート!!!逃げろ!!!!」
エンデヴァーの声が戦場に響く。
そんなことなど構わず、轟がの方へと駆けていく。
「」
轟が彼女の名前を呼んだ。
彼女は、白炎をその瞳に燻らせて。
轟に向かって、おびただしい高熱を帯びた白炎を放った。