第7章 再会
── 現世 空座町 ──
『うわぁ〜…………変わってる?』
久しぶりの現世にあまり変化は見られなかった
『………まあ、数年ぶり…だしね。……うん。
………探そ……』
落ちた気持ちを引きずるように足を進めた
─────
目的の場所が近くなると同時に壊牙の足は重くなる
『………やっぱ行くのやめようかな……』
あと一歩で目の前という所で躊躇する壊牙
『よし、また今度にしよう!』
そう言い踵を返そうとした
しかし、
「お客さん…ですか?」
箒を持った女の子に話しかけられた
『………え、えーと………』
「店長ならいますよ……?」
『へっ、あ、いや、別に店長に用って訳じゃ……あは、ははは……失礼しました〜』
頭に?を浮かべる女の子にあわあわと答え今度こそ踵を返す壊牙
だが、一歩遅かった
「壊牙……殿?」
『!?』
壊牙は冷や汗を流しながら振り向いた
『ひ、久しぶり……ですね……ハハ』
「壊牙殿………!」
名前を呼ぶや否や壊牙を担ぎ店に入っていく握菱
(まずい、まずいまずいまずいまずいまずい!)
『て、テッサイさんっあの、私向かわねばならぬ所が……』
「浦原殿!!浦原殿ーーー!!!!」
「どうしたんっスか?そんな慌て…て、え?」
大声で呼ばれ出てみれば一人の女子を担いでいる握菱に浦原は驚く
握菱は壊牙を下ろす
「?」
一向に顔を上げず後ろを向いたままの女子に?を浮かべる浦原
(もうダメだ………覚悟を決めろ私!!)
意を決して顔を上げ振り返る
「!?」
『あ、あはは……ご無沙汰してます〜……。』