第4章 続ク悪夢
そんな空っぽの毎日も少年と居れば満たされた
知らない事をなんでも教えてくれた
「へぇ、壊牙は10歳か。それにしては喋り方少し幼いね?」
『私小さい頃スてられたから』
『造は?何才なの?』
「僕?10歳とか聞いたら答えづらいなぁ…もう何年もここに居るからなぁ。壊牙より一回り二回りは上かな。」
『じゃあ、ちゃんと数えると2、30才?』
「そう言うこと」
『ここは時間が遅いんだねぇ。造、私と同じくらいに見える。』
「そうだね。」
『造が教えてくれたこの街の名前と同じだねぇ。』
鬼灯は………"偽り"
『造はお花が好きなの?』
造は特に花に詳しく、咲く時期、条件、花言葉など色々な事を教えてくれた
「僕の家は花屋だったんだ。」
『へぇ〜お花屋さん!!造はどのお花が好き?』
「紫陽花……かな」
『一緒!!私も紫陽花が一番好き!!』
「僕と壊牙はどこか似てるね。」
『造と似てるなら私は嬉しい!』
「僕も壊牙と似てるなら嬉しいよ。」
優しくて大人びていて落ち着いた雰囲気を纏った男の子
だけど私と違うイントネーションで話し方は少し子供っぽい
彼の傍は暖かくてこの世界の太陽に思えた
「今日はもう寝ようか」
『うん、明日はどこに行く?何する?』
「ふふ、それは明日考えよう。」
『うぅ〜早く明日にならないかなぁ〜』
この時がずっと続いて欲しいと願うほどに