第22章 SN 12 奇病
N side
翔ちゃんが喋ってるとだんだん痛く無くなっているのに気づいた
赤面になりながらも言ってくれたあの言葉は十数年間生きてきて、1番心に響いた。
翔ちゃんらしい告白でくすってなったけど、そんなことよりも元気になったことが何よりも幸せだった。
前の幸せは花に吸い取られてしまったけど、それ以上の幸せが今目の前にあって、だからこそ治ったんだと実感することができた。
告白の後急いで他の3人も駆けつけてくれて、でも俺たちの空気を悟ってくれたのか、ニヤニヤしながら直ぐに帰った。
また病気になるのは嫌だけど,それくらい幸せということを知ることができたし、なにより翔ちゃんの告白を聞けて嬉しかった。
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花はその後、男の子の体からは完全に消えた。
その花はそれ以降見かけることは無くなったが、今でも思い出話として言い伝えられている。
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