第15章 SN 9 奇病
N side
俺の叶うはずもない恋
そんな時俺は重度の花吐き病と診断された。
久しぶりに見た自分の手は死人のように白く細かった。
俺が入院した日に翔くんは来てくれた。
翔くんにはわからないよね。キモいよね、男が男を好きになる世界なんてないんだよ...
俺はこのままずっと片思いのままやせ細って死ぬんだろな。
そんなことをずっと思っていたら翔くんが
S「ニノは......好きな人...だれ」
そんな悲しそうな顔しないでよ...
貴方には好きな人いるでしょ、そう言いたかった
無言でいると
S「俺にできること....ない?」
そんなことを聞いてくるもんだからちょいと腹が立って最後の力を振り絞って声を出した。
「お前に何がわかんだよ。俺の気持ち知らねぇくせに!どれだけっ....しんどいか...知んないくせに...グスッできること?..お前がぁ!俺を!すきにぃっ...なってよぉ....グスッ」
初めての本音を話した。
お前なんて汚い言葉翔くんの前では使ったことなんてない。
そんな俺を見て翔くんは綺麗な涙を流しながらこっちにきてちゅーをした。
S「前から...大好きだった。向き合えなくてごめん..」
キスが終わったあと
俺の口から病の終わりを告げるように白銀の花が出てきた。
その後の俺はどんどん回復していき、翔くんと一緒に卒業することができた