• テキストサイズ

【DBGTトラ】此処にいた記憶

第2章 後編



「じゃあ!!」

 悟天の顔が、ぱぁっと明るくなる。

「これから会いに行こうよ! すごく心配してるんだ。トランクス君、今僕ん家にいるんだよ。一緒に来ればいいのにさ」

 ツキリ、小さく痛む胸。

「……行けない」
「な、なんで!?」

 心底驚いた顔の悟天。
 は答えず俯く。

「だ、だって! 二人は付き合ってるんでしょ!?」

 すると、は小さく笑った。

「トランクスが悟天に、どうやって私のことを言ったか知らないけど、私たちは……もう、終わってるから」
「そ、そんな!? 、トランクス君のこと、嫌いになっちゃったの!?」
「嫌いになんて……」
「なら! 会いに行こうよ! またやり直せばいいじゃない!!」

 悟天の大きな声に、はぎゅっと強く拳を握る。

「……無理だよ」
「無理じゃないよ!まだトランクス君のこと好きなんでしょ!?」

「好きだけど、もう無理なの!!」

 声が大きくなる。

「――あ、ごめん」

 びっくりした顔の悟天に謝る。


 ……だって。


「だって……私は、トランクスに振られたんだから……」

 言いながら、あの時流れなかった涙が、頬を伝った。

/ 29ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp