【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第5章 【真紅の暴君】前編
【HEROINE side】
グリムを見事捕まえて、エースとデュースが戻って来る。
グリム
「やだやだー!つまんない授業は嫌なんだゾー!」
ユウ
「黙らっしゃい!」
ムニー!
私は、エースの手に捕まってるグリムのその頬を思いっきりつねった。
グリム
「いへへへへ!やえろーっ!いへえんだド!!」(いでででで!やめろーっ!痛えんだゾ!!)
気持ち長めにつねってやる。
ユウ
「やっと入学出来たっていうのに、初日から逃げてどうするの!そんなんじゃ、いつまで経っても大魔法士になんてなれないよ!!」
グリム
「くそー!オマエ、なんか今日厳しいんだゾー!」
ユウ
「甘えるなー!!」
こちとら、グリムのせいで余計な出費する羽目になったんだからね!
ユウ
「ふー……エース、デュース、ありがとね」
私がお礼を言うと、エースとデュースはさっき同様ニヤッと笑った。
エース
「チョコクロワッサン忘れんなよ」
デュース
「アイスカフェラテもな」
ユウ
「ぐぬぬ」
捕まえてもらった後で、何か文句を言えるはずもなく……私は、その場で溜息をついた。
もう一度グリムの頬をつねってやりたい……!
激しくそう思ったけどなんとか抑えて、私はエース達と次の教室に移動した。
また遅刻ギリギリで、教卓の真前の席に座ることになったのは言うまでもない。
◇◆◇◆◇◆
昼休憩になり、私達は大食堂に向かった。
既にたくさんの生徒で賑わってる。
グリム
「やっとお昼休みなんだゾ〜〜〜!!!」
グリムは、4限目の授業中ずっとムスッとしてたのに、今は両手を上げて大はしゃぎ。
人混みに踏まれないように、私が抱えてるんだけど……人の視線が痛いから、騒ぐのはやめて欲しい。
ふと思ったけど、グリムってイカやネギ食べても大丈夫なのかな?
モンスターは雑食らしいし、普通の猫と違って平気?