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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第21章 秘密の部屋



「トム・リドルが君に違った反応を見せるのはそのせいかもしれんの」

ダンブルドアは静かにそう言う

自分が似ているから
ヴィオラの何がそう思わせているのかは分からないが、ダンブルドアがそう感じるのならトムもそう思ったのだろう

「…」
「すまぬな、少々重い話をしてしもうた…
そうじゃ、このナッツを食べると良い
甘みが強くてなかなかじゃぞ?」

一転してダンブルドアはそう言う

少しおどけたように楽しそうに言って、こちらを見つめてくる
その様子になんだか笑えてきてしまって

「ふふ、いただきます」

ダンブルドアもヴィオラも微笑んだ




「さてさて、もう行くと良い
森番もそろそろ帰ってくる頃じゃ」
「ハグリッドが帰ってくるんですね!」

その時、自分は満面の笑顔だったと思う

ダンブルドアは笑いながら頷いた


「ありがとうございました、それでは失礼します!」

それを見るやいなや、外に出て、ルンルンの気分で寮に帰った

(確かにこのナッツ美味しい!)


































「もう機嫌は直ったかね?」

ヴィオラが帰ったのを見送って、ダンブルドアは一人呟く

彼のその問いに答えるように、少女は出てきた


『ダンブルドア先生、そんな目で見ないで下さい…』


ため息をつきながら、顔を少し赤らめて言う
ダンブルドアはその様子が微笑ましすぎて、ニヤニヤが止まらない

「リドルは随分と君にご執心のようじゃの」

『〜っ』

ダンブルドアがそう言うと、少女はますます顔を赤らめる

少女は恥ずかしさで今にも沸騰しそうな勢いだ

「恥ずかしいのは分かるが壁を殴るでない、わしでもちょいと驚いだぞ?」

『あれ?フォークスがぶつかった音じゃないんですか?』

少女はさっきと打って変わって、少し面白そうに言う
その言葉にフォークスを見やると、まるで「違う違う」と言うように首を振っていた

「ほほ、違うようじゃの」

フォークスの目は至ってつぶらだ
つぶらな可愛らしい瞳
あの瞳で見つめられれば誰でも胸を打たれることだろう








「さて、これが君の望んだ結末かね?ヴィオラ」









ダンブルドアはそう問う
少女に、いや
ヴィオラ・コールにそう問いた

『…』

彼女は、少し悲しそうに、笑うだけだった








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