第20章 冨岡義勇
泡まみれになった体に手が這ってきて、胸を揉んで、お尻を撫で回される。
ゾクゾクと悪寒に似た快感が込み上げてくると同時に鼻がムズムズしてきた。
「ふぇっ…くしゅん!」
くしゃみが出てしまい、何とか顔を逸らして冨岡さんに飛沫がとらないようにすることが出来た。
「冷えたのか」
「みたいです…湯船入ってもいいですか?」
「待て」
冨岡さんはシャワーをひねって、お湯を出して私に当ててきた。
体についた泡が水に溶けて落ちていき、冷えた体もじんわりと温まる。
「ひゃんっ!」
後ろを振り向いて背中を流してもらうと、こそばゆくて甲高い声が出てしまった。
恐る恐る冨岡さんの方を見てみると、獣のような顔をしてお湯で張り付いた服を脱いで床に捨てていた。