第20章 冨岡義勇
「と、冨岡さん?!あの!」
お腹の上で大きな水溜まりになったオイル。
私は動くことも出来ないで、フリーズしてしまっている冨岡さんに呼びかける。
「す、すまない。そのオイルはすごくぬるぬるするやつで…風呂で洗い流した方がいい」
お腹の上の水溜まりを冨岡さんはタオルで拭き取ってくれたが、かなりヌメリが残っていた。
私はお風呂場に行き、施術用の服を脱いで水溜まりになった部分にシャワーをあてた。
ーなにこれ、どんどんネバネバになっていく…!
お腹をくるくると撫でるようにヌメリを取ろうとしてもどんどんローションのようなヌメリが出てくる。
慌てていると、扉の向こうに人影があらわれた。
「綾川、落とせたか?」
「冨岡さん、これ、すごくネバネバになって
落ちないんですけど…って、ええ?!」
冨岡さんは施術師の白い服を着たままお風呂場に入ってきた。