第3章 身近
は太宰の隣に並んで歩く。
向かう先が一緒だからと、一緒に探偵社に行くことになった。
「贈り物の意味は知っているかい?」
の頭の上に"?マーク"が浮かび上がる。
「分からないか。なら、分からないままでいいよ」
太宰はそう言って人が変わったかのように「ちゃん、私と一緒に入水しないかい?」と目を輝かせながらの手をとる。
『えっ…』
急なことで吃驚した。
それには困惑する。
いつもならここで兄の敦が助けてくれるのに。
誰かから助け舟を借りたいが、周りには助けを求めれそうな人はいない。
『えっと…その…』
このまま流されそう。
入水なんて嫌だ。
そう思ってても、断れない。