第486章 デート
今日はデート。
この春に結婚する事は決まったけど、最近はお互い忙しくてデートも久しぶりだ。
彼が見たいと言っていたアニメを見に行く。
なんか漫画でもテレビアニメでも大人気らしいけど、漫画とか見ないのよね。
私としては洋画の方が良かったんだけど…。
「スッゴい良かったわ!
こんな面白いアニメあったんだ!?」
私の方が大興奮で映画館を出た。
「日本のアニメは世界一だからな」
なぜか彼はどや顔だった。
お昼ご飯はやはり彼の好みでカレー屋さんに入った。
「やっぱりカレーは美味いなぁ」
彼はカレー好きだ。
まあ、私も好きだしカレーが嫌いと言う人を探す方が難しいだろうけどね。
「あれ?今日は呑まないのか?」
彼が首を傾げた。
いつもなら昼でも休みの日はビールくらい呑んでいたけど…。
「今月から禁酒する事にしたのよ」
「マジ?三度の飯より酒好きなお前が?
肝臓でも壊したのか?」
「別にそうじゃなくて…」
「まあ、身体壊す前に止めてくれてよかったよ
お前の呑み方、危ないからな」
ちゃんと心配してくれてるんだ。
「あのね…」
「あっ!カレーおかわり!」
「まだ食べるの?三杯目よ…」
(あんたのカレーの食べ方の方が危ないわ)
食べッぷりは良いけど、食い過ぎでしょ。
「ふん、アニメ好きはみんなカレー好きなんだよ!
何でカレーを食べながらアニメが見られる映画館がないんだっ!」
彼はスプーンを握り締めて力説する。
「…あのさ、メタボにはならないでよ
秋にはお父さんになるんだから…」
彼は驚いた顔で私を見た。
「なっ…俺が…お父さん!?」
「だから、禁酒するのっ!」
やっと打ち明けられた。
end