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千分の一話噺

第472章 異世界アパート7


今日のお昼ご飯はフライドチキンバーガー。
「なんか、ファストフード食べるの久しぶりかも…」
「綾子、先週ハンバーガー食べたじゃない?」
会社の同僚から突っ込まれた。
(あっ、週末は異世界に行ってるから忘れてた…)
「そ、そうだったわね…あはは…
…けど、いくら換気が大事だって言っても、もう開けっ放しの換気じゃ寒いわね」
「そうね、これから真冬になったらどうなるのかしら?」
何とか同僚は誤魔化せた。


こっちではもう秋から冬になるけど、異世界の方はまだ夏真っ盛り。
早く季節感を合わせないと身体がもたないわ。


週末、早速異世界の扉を開けた。
「あっ、ナタリー」
外に出たらちょうどナタリーが庭の水やりをしていた。
「アヤコ、こんなに朝早くどうしたの?」
「えっ?…いや、ちょっと早く目が覚めちゃって…あはは」
あっちでもこっちでも誤魔化してるわね、私…。
「それじゃあ、ちょっとお願い出来る?」
珍しくナタリーからお使いを頼まれた。

「…ここね」
頼まれたのはお菓子、お茶菓子がもうないから最近出来た新しいお店で買って来てと…。
「いらっしゃいませ!」
明るい店員の挨拶に甘い香りが鼻をくすぐる。
小ぢんまりした店だけど美味しそうなお菓子がいくつも並んでいた。
「あれ?これって…」
目に付いたのは棒状の焼き菓子にチョコがコーティングされているお菓子だった。
「…太いポッキー?」
「それはうちの自信作です
チョコが手に付かないように端っこはあえてコーティングしてないんですよ」
店員が自信満々に進める。
(確か今月はポッキーの日よね)
そんな事が頭をよぎり思わず買ってしまった。

「まあ!美味しい!
アヤコも食べてみて!」
ナタリーは一口食べて虜になった様だ。
「こ、これは…」
本物のポッキーより美味しいと思った。


end

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