第465章 世界の終焉
俺が窓の外の異変に気付いた時には、街はパニックと化していた。
『命の危険がありますから、外出はしないようにお願いします』
テレビを点けると番組は全て変更され繰り返しこのニュースがアナウンスされる。
ネットでも、『世界の終焉だ』とか『神の恵み』だとか『何処かの国の陰謀』だとか、パニックになっている。
俺は窓の外の様子を見た。
雨の様に何かが降り注いでいる。
窓を開けてみると…。
「…何だ?この棒みたいな奴は?」
降っている物をよく見ると茶色い棒状の物で、甘ったるい香りが鼻をくすぐる。
恐る恐る手を伸ばし、降ってくる棒状の物を掴んだ。
「これは…」
それはポッキーだった。
「何でポッキーが空から…」
匂いを嗅ぎ、折ってみた。
チョコがコーティングしてある紛れもないポッキーだ。
ニュースでは、世界中にポッキーの雨が降り続けているという。
アフリカなど暑い国では、チョコが溶け出しチョコの川となった。
食糧難の国では、飢えがなくなると期待していると、いう。
「…食べれるのか?これ?」
恐る恐る食べると、普通にポッキーだ。
西暦11111年11月11日11時11分11秒。
世界中にポッキーが降り始め、地球はポッキーに埋め尽くされた。
end