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千分の一話噺

第403章 解除?


緊急事態宣言が解除されて、二ヶ月ぶりのデートだと言うのに和也から電話が…。
「ゴメン、風邪引いた…」
何でこんな時に体調悪くするかなぁ?
「まさか、コロナじゃないわよね!?」
「検査で陰性だったけど、まだ治ってないからさ…」
「…仕方ないわね
薬飲んで、大人しく自粛してなさいよ!」
せっかく楽しみにしていたのに、これじゃあコロナ自粛と変わらないわ。

「ちょっと景子、田舎からさくらんぼ送って来たんだけどいっぱいあるから、和也さんにもお裾分けしてあげたら?」
母親がさくらんぼのパックを持ってきた。
「さくらんぼかぁ…
お見舞いがてら持って行ってやるか…」
内心、和也に会いたくてウズウズしてた。
「自粛は明けたけど、まだ気を付けるのよ」
そうよね、見舞いに行ってコロナに掛かってたら洒落にならないしね。

「和也、お見舞いに来てやったわよ」
「あ…、ありがとな…」
「何よ!?その反応は!?
せっかく来て上げたのにっ!」
私はさくらんぼを渡した。
「ど…、どうしたの?」
和也は目が点になっていた。
「母さんの田舎から送ってきたのよ」
「いや…そうじゃなくて…その格好…」

私はゴーグルにマスク、更にフェイスシールドを付け、雨合羽を着込み、ゴム手袋とゴム長靴の完全装備をしてきた。
「これ?…ほらもうこの時期だと急に天気変わるじゃない
だから、いつ雨が降っても大丈夫なようにね」
「どう見ても、コロナ対策だろ!?」


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