第388章 新生活
「心機一転、ここなら気分も新たに生活が出来そうね」
私が引っ越したアパートは、駅からちょっと歩くけど、新築だしスーパーやコンビニがすぐ近くにあるから住みやすそう。
1K・バス・トイレ付きで、出来れば二階が良かったけど、今まで住んでいたアパートと条件は同じ。
新築な分、家賃は少し高くなったけど綺麗な部屋はやっぱり嬉しい。
引っ越しも終わり、荷物も整理して一段落。
「ふ~、お茶にしよ…」
お湯を沸かして紅茶を淹れた。
紅茶を飲みながら窓の外を眺めると青空に桜が見えた。
「ラッキー♪近くに桜の木があるんだ!」
思わず小躍りしそうだった。
紅茶を飲み終えたら、買い物ついでに桜を見に行こうと思った。
マイバッグに財布とスマホを突っ込んで、玄関の扉を開けた。
しかし、そこは凍てつく寒さと一面の銀世界…。
「えっ?」
私は凍りついた様にただ景色を眺めていた。
何分経ったか?分からないが扉を閉めて、窓辺に戻った。
窓の外は麗らかな陽射しに青空に桜…。
私は再び玄関に向かい扉を開けた。
「…冬?」
厳しい寒さに震え上がった。
「…何で!?」
私は扉を閉めると、急いで窓に向かった。
吐き出しの窓を開けて外に出る。
「春…だよね」
穏やかな陽気に爽やかな風…。
靴を履いて外から玄関に回った。
普通にアパートの玄関だ。
中に入って玄関を閉め、再び開けると…。
end