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千分の一話噺

第39章 GalaxyAngels・辺境


「や~きいも~♪いしや~きいも~♪焼きたてっ!」

何か凄く懐かしいメロディーに乗せて、謎のフレーズが耳に入ってきた。

(何だ?このメロディーは?)
俺は妙にワクワクとして落ち着きが無くなった。
辺りをキョロキョロと見回す。
遠くに赤く光る丸い看板らしき物が目に留まった。
(あれか?どうする?)
俺は一瞬悩んだが、母船に一報を入れた。
「こちらパトロール艇。
LK68付近に不審物発見、急行します!」
「了解しました。
気をつけて下さい。」


近づくと『焼き芋』と書かれた看板と赤く光る丸いランプを掲げた小型艇が停泊していた。
「ホッカ~ホッカの~焼き芋だよ~♪」

『焼き芋』なる物が何なのか分からなかったが、DNAがざわつく様な感じだ。
「こちらはGalaxyAngels
こんな辺境の宙域で何をしてる?」
中からやけに古い宇宙服を着た人物が出て来た。
「何って、焼き芋売ってんだぁ
サービスするから兄ちゃんも買ってけや
オラの焼き芋はうんめぇどう♪」

どうやら『焼き芋』という食べ物を売ってる移動販売艇だった。
何故か分からないが買って帰らないといけない衝動にかられ、仲間の分も買ってしまった。
パトロール艇の中には甘い香りが充満しヨダレが出そうだ。
「こちらパトロール艇。
不審物は移動販売艇だった。
お土産を持ってすぐ帰る。」
俺はまだパトロールする場所が残っていたが、フルスロットルで母船に戻る。

この未知なる食べ物『焼き芋』を食べる為に…。



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