第374章 ポテトチップス
「どうだ!新聞の一面を飾ったぜ!」
俺はスポーツ新聞をテーブルに放り投げた。
彼女はポテトチップスを頬張りながら新聞を広げた。
『ファルコン神原、遂に世界統一王者!』
他のスポーツがオフシーズンと言う事もあるが、最近ではプロレスの記事がトップになるのは珍しい。
しかし、ファルコン神原はそれだけの事をやってのけたのだ。
プロレスの団体は数多く、世界王者と呼ばれるレスラーも多数いる。
そこで世界的に有名なIT企業がスポンサーとなり、団体の垣根を超えて王者ばかりを集めた世界一決定戦が行われた。
この世界が注目する大会で、並み居る強敵を薙ぎ倒し優勝したのだ。
「どうよ!少しは見直したか?」
彼女はプロレスや格闘技には全く興味がなく、「身体デカいんだから、今流行りのラグビーやれば?」と言いやがる。
「へ~、世界一なんだ
ユウ君って凄いんだね」
「やっと分かってくれたか!」
俺の苦労がやっと報われた気がした。
「でも~なんでお土産がポテチなの?」
「お前、ポテチ好きだろ?
アメリカはポテチの本場だぞ」
「あのさ~アメリカまで行って、ポテチだけなんてないよ普通…
だから、脳みそ筋肉って言われるのよ」
彼女に呆れられてしまった。
end