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千分の一話噺

第357章 歳の差夫婦⑲ 冷え込んだ朝には…


ある休日、冷え込んで寒い朝。

「見て~氷柱よ♪」
私は思わず叫んでしまった。

家の軒先に小さいけど氷柱が下がっていた。
「あぁ…冷えたからね」
旦那は特に感動していなかった。
「え~?それだけ?
私、初めて見たわよ」
「ここ数年、暖冬だったからね
僕が子供の頃はしょっちゅうあったよ」
旦那は当たり前の様に欠伸して新聞を読み出した。
「ふ~ん、そうなんだ…」
私は朝食の用意をしながら、氷柱を眺めていた。


私は結婚する前、都会に住んでいたので雪さえほとんど降らなかった。
でも、結婚して旦那の田舎に引っ越してきて、自然の多さや季節の移り変わりが感じられる生活に変わった。
雪国ではないけど、冬は雪も降るし、氷も張る。
代わりに夏は涼しいけどね。
氷柱なんて写真でしか見たことなかった。

「ちょっと遠いけど面白いものを見に行こうか」
旦那がドライブに連れ出してくれた。
1時間程度走った山の中、こんな所に何が?…。

「わっ!凄い!」
小さいけど、滝が凍り付いていた。
「どう?驚いた?
でっかい氷柱でしょ」

うちの旦那様はやっぱり最高!

「身体が冷えたから、今日はあったまる鍋が良いな」
「うん!ワインもちょっと高いのにしよ♪」
今日は奮発しても良いよね。



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