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千分の一話噺

第336章 歳の差夫婦⑰・釣り


「ただいま~」
「お帰りなさい
すぐにご飯にするから…」
せっかく連休なのに旦那は会社の付き合いとかで、釣りに出掛けていた。


「釣りなんて出来るの?」
私が知ってる限り釣りをしたって話しは聞いたことがない。
「やった事はないけど、大切なお得意様からのお誘いだから断る事も出来なくてね」
「ふ~ん、じゃあもし釣れたらワインで乾杯ね」
旦那は苦笑いしていた。



「今日ね、お隣りさんから栗を頂いたから、栗ご飯を作ったのよ」
私はあえて結果を聞かなかった。
「お隣りさんから?
だったらちょうど良いお返しが出来るよ」
旦那は発泡スチロールのケースを運んできた。
「えっ?釣れたの?」
「僕は少しだけど、大漁だったんだ」
ケースの中には秋刀魚が七尾も入っていた。
「秋刀魚!?凄い!」
「僕らの乗った釣り船の近くに秋刀魚の群れが来たんだ
ほとんど奇跡的だって言ってたよ」
「じゃあワインも用意するね」
本当に釣ってくるとは思わなかったけど、残念会用にワインは買ってきていた。
「新鮮だから秋刀魚は刺身にするね」
栗ご飯に秋刀魚の刺身、秋の味覚でワインが進みそう。


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