• テキストサイズ

千分の一話噺

第320章 プール


登校途中に亜希子と会った。

「せっかくのプールなのに、なんであんなダサい水着、着なきゃいけないのよぉ」
どうやらスクール水着の事をぼやいている様だ。
「あのねぇ、どこの学校が体育の授業で普通の水着を使えるって言うの!?」
「でもさぁ…」
亜希子はがっくりと肩を落とした。

亜希子は学校に着いてもずっと落ち込んでいるようだ。
『学校一のオシャレさん』と自称するくらいだから、よほど嫌なんだと思うけど、授業なんだからどうにもならないのに…。

しかし、体育の前の授業から雲行きが怪しくなり雷が鳴り出した。
体育の時間には外にも出られないくらいのゲリラ雷雨となり、プールは敢え無く中止となった。
「やったね♪」
亜希子は急に明るなった。
「だ・か・ら、体育授業はまだこれからもあるんだから、喜んでも仕方ないでしょ」
「ねっ♪帰りに葛餅食べてかない?
私が奢るからさ♪」
「人の話し聞いてる?」
亜希子は機嫌が良くなると必ず葛餅なんだから…。
まぁ、私も嫌いじゃないけどね。


end
/ 1580ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp